研究課題/領域番号 |
16K03204
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
山崎 朗 中央大学, 経済学部, 教授 (10191248)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 技術融合 / 産業クラスター / 医療機器 / 医薬品 / クリエイティブ / イノベーションシステム / 新結合 / 技術立国 |
研究実績の概要 |
2018年度は、これまでの研究成果の一部を、地域デザイン学会地域政策フォーラム(宮崎大学:2019年2月8日)において「クリエイティブ地域の創生に向けて―宮崎への示唆」というタイトルで報告(単独)を実施した。また、当日のシンポジウムである「地方創生と地域産業振興」において、パネラーを務めた。 2018年度は、地域創生について多くの著作を出版している学芸出版社と交渉し、4月から共同所作者の選定や原稿依頼および現行執筆を行ってきた。2018年10月に脱稿し、山﨑朗編著『地域産業のイノベーションシステム』学芸出版社、2019年として出版でききた。この本は、本研究の成果の一部を1章「地域経済創生の課題と戦略」および3章「産業クラスター論―融合する技術」という二つの章において展開すると同時に、カバーしきれない分野、地域については、関連する研究者に支援を依頼し、全11章の著作となっている。また、この本を関連する研究者や政策担当者約50名に配布したところ、財務省の広報誌である『ファイナンス』、日本地理学会の『地理学評論』、日本地域学会の『地域学研究』において、書評として取り上げていただけることとなった。さらに、京都大学副学長の徳賀教授に相談し、2019年度の秋に京都大学において、本研究の研究成果を含む内容の報告およびシンポジウムの開催について地域デザイン学会地域政策フォーラム開催の可能性について現在交渉を行っている。 また、中央大学の同窓会誌である『草のみどり』(2018年5月号)において、「流れに竿さす、地域創生」を執筆し、本研究の一部から得られ成果を記述した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究初年度に九州在住の高齢の母親が自損事故を起こし、長期入院したため、1人息子である私が、何度も帰省し、病院、老人ホーム、損害保険会社との交渉を行わざるを得なくなり、研究時間を確保することができなかった。 また、2年度は学部横断的なプログラムであるファカルティリンケージプログラム(FLP)の地域公共マネジメントの委員長に任命され、学生約100名を3泊4日で羅臼、中標津、標津、根室地区に引率することとなり、そのための現地との調整、国の補助金申請作業等に忙殺された。さらに、産業経済部門の塩見教授が脳梗塞で倒れ、退職されたこともあり、そゼミ代行も行った。社会人博士課程に在学していた相生氏の博士論文執筆作業の指導においても相当の時間を取られ、現地調査等の実施が行えなかった。
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今後の研究の推進方策 |
本研究成果を広く学会で共有することが大切だと考え、2019年6月に相模女子大学で開催される産業学会全国大会においては、大会委員長として本研究に関するテーマとして「医療機器産業と地方創生」というテーマを設定した。 今年度は退職教授も多く、『経済学論纂』(中央大学)に3本の論文を寄稿せざるを得ず、夏休みまではそれらの論文の校正と論文執筆を中心に行う。 秋には、京都大学において地域デザイン学会地域政策フォーラムを開催し、そのフォーラムにおいて研究成果について発表の予定となっている。 秋以降、化学系企業において医療機器および医薬品事業への事業転換を行っている富士フィルム、東レなどの企業へのヒヤリング調査も実施予定となっている。
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次年度使用額が生じた理由 |
家庭内の事情および学内での業務負担の問題によって、十分な研究時間の確保ができず、研究に遅れが生じており、そのため、次年度使用額が生じている。
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