研究課題
本研究は、市場経済化を進めるベトナム農村において、個々の経済活動がどのように展開し、社会や地域の特徴がどのように変化しているのかについて、人口移動という観点からアプローチするものであり、フィールドワークによるミクロなデータを基にしながら、ベトナム北部・中部・南部といった広がりをもった空間のなかで現状をとらえようとしている。 2020年度に、ベトナム北部・中部・南部の各地域において最終的なフィールドワークを実施する予定で、それぞれの地域の海外共同研究者らとともに準備を進めてきたが、新型コロナウィルスの影響で延期せざる得なかった。2022年度、ようやく対面での打ち合わせが可能となり、それまでに収集した資料を確認し、北部、中部、南部の3地域すべてでアンケート調査を実施することができた。本年度は、その内容を分析し、まとめ、一部を発表した。ベトナム全体での人口移動の現状を分析するとともに、北部、中部、南部それぞれの人口移動についてもまとめているところである。南部のホーチミン市やビンズオン省、北部のバクニン省、中部のダナン市など大規模な工業団地が開発された地域では人口が増加し、周辺の農村地域では人口が減少している。とりわけ、メコンデルタ地域の人口減少は顕著である。ただし2019年に実施されたセンサス調査の結果からは、最近では、地方でも工業団地が開発されるようになったことにより、短距離の移動が増加する傾向もみられた。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (5件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)
ジオグラフィカ千里
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