研究課題/領域番号 |
16K03266
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基礎法学
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研究機関 | 茨城キリスト教大学 |
研究代表者 |
森 謙二 茨城キリスト教大学, その他部局等, 研究員 (90113282)
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研究分担者 |
竹内 康博 愛媛大学, 法文学部, 教授 (40281456)
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研究協力者 |
大石 眞
田山 輝明
鈴木 龍也
田近 肇
片桐 直人
重本 達哉
上田 健介
原田 保
村上 興匡
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 墓地埋葬法 / 埋葬・火葬 / 埋蔵・収蔵 / 新しい葬法 / 埋葬義務・埋葬強制 / 祖先祭祀 / 死者の尊厳性 / 墓地 |
研究成果の概要 |
全ての死者は「埋葬」される権利をもつ。たとえ、死者にアトツギ(子孫)がいなくても、「埋葬」される権利を平等に保障するべきであるし、死者は、「社会の子」として、家族によって閉じ込められるのではなく、尊厳性をもって「埋葬」されなければならない。 日本の伝統的な葬送とは、「家」制度を前提にし、子孫によって遺体や遺骨を保存・承継していくシステムであった。しかし、「家」の存続が困難になり、少子化により子孫の確保が困難になったとき、新しい葬送のシステムを構築する必要がある。それが「埋葬義務」の観念を踏まえた新しい墓地埋葬法の再構築であり、全ての人が安心して死ぬことができる社会装置の構築である。
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自由記述の分野 |
法社会学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
少子社会の中でアトツギの確保が困難な家族が増加し、その中でアトツギを必要としない葬法が提案され、近年では先祖の墓を掘り返して「墓じまい」をすることが美徳であるかのような風潮も生まれている。 現行墓地埋葬法は、死者は家=家族によって保護されるべきだとしたが、現在その家の存続が困難になり、死者を保護する装置がなくなった。しかし、人間は社会の中で生きているのであり、その死者は社会の中に位置づけられなければならない。新しい墓地埋葬法は、全ての人を死後の不安から解放されるように、近親の家族・地方公共団体・国家の協働の中で、死者の保護=「埋葬義務」の原則を踏まえた新しい葬送の枠組みを構築する必要がある。
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