まず、社会経済の変化が著しいアンテベラム期に焦点を合わせ、通商条項及び契約条項に係る判例分析を行い、人民主権に担保された州のポリス・パワーと連邦制下における裁判所の役割について考察を行った。以上の検討を、「アンテベラム期における経済規制と裁判所の役割」と題する論文にまとめ公表した。次に、19世紀の重要問題である奴隷制を争点としたドレッド・スコット判決を素材に、当時の法と政治に関する検討を深めた。各判事の思想と共に判決文を読み解き、憲法の性質、憲法解釈方法、主権についてどのように考えられていたかを分析した。以上の検討を「アンテベラム期の司法」と題し報告した。2019年中の公表を目指している。
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