研究課題/領域番号 |
16K03328
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
平 覚 大阪市立大学, 大学院法学研究科, 教授 (20163149)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | WTO / Sustainable Development / TBT協定 / SPS協定 / FTA / 原産地規則 |
研究実績の概要 |
2018年8月19日~24日にオーストラリアのシドニーで開催されたInternational Law Associationの会議において、所属するCommittee on Sustainable Development and the Green Economy in International Trade Lawに出席し、同委員会の中間報告書の作成に貢献した。また、これに先立ち、早稲田大学の福永有夏教授と共著で"Harmonization between WTO law and International Environmental Law"と題するペーパーを同委員会に提出した。 経済産業省のWTOパネル・上級委員会報告書研究会に参加し、一部の報告書についてはコメンテイターとして意見を述べた。 WTO司法機関である紛争解決小委員会および上級委員会が発した、非貿易的価値とWTO法の調整に関わるものとして貿易の技術的障害に関する協定(TBT協定)および衛生植物検疫措置協定(SPS協定)にかかわるいくつかの報告書を分析した。 教科書「国際経済法 第2版」(有斐閣、2012年)および「国際法 第3版」(浅田正彦編、東信堂、2016年)の分担執筆部分について改訂作業を行った。 大阪市立大学と大阪税関との包括連携協定に基づく共同研究として「グロー バル・サプライ・チェーン下におけるFTA特恵原産地規則の課題」の報告書を作成した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
非貿易的価値(環境保護、人および動物の健康、食品の安全、安全保障など)に関わるWTO司法機関の報告書が多数発表されており、かつ各報告書が大部であるためそれらの読解と分析に時間を要している。
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今後の研究の推進方策 |
International Law AssociationのCommittee on Sustainable Development and the Green Economy in International Trade Lawは、2020年の京都会議までに最終報告書を作成する予定でいるが、同報告書の作成に貢献していきたい。 WTO司法機関の報告書を引き続き分析し、非貿易的価値に対するWTO司法機関の対応を批判的に評価する作業を行いたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
International Law Associationの所属する委員会が次年度中に韓国およびイギリスで開催される予定のためその旅費を確保する必要がある。 本研究の最終年度のため、必要な資料を購入する必要がある。
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