研究課題/領域番号 |
16K03435
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
新領域法学
|
研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
秋葉 悦子 富山大学, 経済学部, 教授 (20262488)
|
研究協力者 |
有賀 徹
山下 俊一
齋藤 正彦
鵜浦 雅志
真鍋 恭弘
北村 立
遠藤 謙二
山下 智幸
種部 恭子
奥寺 敬
長島 久
高橋 絹代
菅原 裕二
平島 幹
近松 勇門
スグレッチャ エリオ
スパニョーロ アントニオ・G
ザッキーニ ダリオ
ペトリーニ カルロ
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
キーワード | イタリア法医学 / 人格主義 / 医学哲学人間学 / 安楽死 |
研究成果の概要 |
イタリア法医学は、医学知識の法律への適用を扱う医学の一部門である。夥しい学問分野に細分されるが、人格の善という最終目的において収束する。医学は身体的・精神的存在である人格を、法学は法的保護の対象である人格を扱う。法医学は、医学哲学人間学が提示する「精神性・身体性・社会性の合一」である人格を対象に、医学と法学の有益な相互作用を追求することになる。 未知の最先端医科学知識に直面する法医学は、それを人格全体の善の中に正確に位置づけるために道徳哲学、法哲学、政治学も巻き込んで、法体系の構造的枠組み自体を変更し、理論構築と実践を同時並行して展開する学知として、人間的文化の発展に貢献してきた。
|
自由記述の分野 |
社会科学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
イタリア法医学が網羅する学問領域は、日本では司法医学の他は法学の一部門(医事法学)とされてきた。法実証主義に立脚した解釈論中心の医事刑法学は、最新医科学知識の適用に際しても、専門分化した法体系内部で自己完結した独自解釈を行うのみで、最新医科学との相互作用が新たな人格の善を生み出すような構造改革をもたらすことはない。 グローバル化が進行する国際社会では、医科学技術を衡平に分配する統合的な知恵が探求されているが、公的医療制度を備えた日本も同様の知恵を必要とする。医療関係者からはイタリア法医学に対する高い関心が寄せられており、学部および卒後教育における医学人文学教育を試行中である。
|