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2019 年度 実施状況報告書

日本における政治学リーディングズの不在とその克服:比較政治学的検討

研究課題

研究課題/領域番号 16K03493
研究機関新潟国際情報大学

研究代表者

越智 敏夫  新潟国際情報大学, 国際学部, 教授 (20247183)

研究分担者 石田 淳  東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (90285081)
岡野 八代  同志社大学, グローバル・スタディーズ研究科, 教授 (70319482)
岡本 仁宏  関西学院大学, 法学部, 教授 (20169155)
出岡 直也  慶應義塾大学, 法学部(三田), 教授 (50151486)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2021-03-31
キーワード政治学 / 政治学教育 / 市民社会論 / フェミニズム / 国際政治 / 現代政治理論 / リーディングズ / 教科書
研究実績の概要

共同研究の第4年度であったので、年度開始期にこれまでの研究活動とそれらの成果について、また今年度の研究計画についてメールの相互交換により全メンバー間で確認した。その際、前年度の2018年10月14日(日)に関西大学千里山キャンパスにおいて開催した研究会の内容も確認し、その後の各自の進捗状況などについても報告、確認した。また本年度は2019年10月5日(土)~6日(日)に成蹊大学で開催される予定の日本政治学会研究大会において、本共同研究の成果を「政治学教育のイデオロギーと戦後民主主義」と題したパネルとして(在外研究中の津田を除く)全メンバーの参加によって発表することも確認し、それぞれ司会、報告、討論などの役割分担についても討議し、決定した。
その後、研究代表者である越智は5月に英国のダラム大学で開催された国際会議で日米の政治学教育について報告し、他国の研究者から多くのコメントを得る機会をえた。また各国の政治学教育の現状についても多くの見識を得ることができた。
予定どおり10月には上記の日本政治学会で本共同研究の成果を発表し、報告者、討論者のあいだでの議論による成果のみならず、多くのコメントを会場の聴衆から得ることができた。その後は主にメールによる意見交換や草稿の相互講読などを通して共同研究を進展させた。
年度の末期においては、上記の日本政治学会での越智、岡野、石田による報告原稿を、それぞれ討論者や会場との議論をもとに加筆修正し、所定の手続きを経たうえで、越智の本務校である新潟国際情報大学の『国際学部紀要』に掲載すべく作業が進められた。
また岡本は新型コロナウイルス禍のもとにおける政治学を含めた大学教育に関してSNS(Facebook)上に討論のためのグループを責任者として開設し、遠隔教育の実践的活用などについて多くの大学教員からの発言を整理、統合している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本研究会において当初の計画にあったリーディングズの刊行だけではなく、そのリーディングズを使用しながら講義する際のテキストの刊行についても考慮すべきではないかという意見が2018年度以降に提起され、政治学テキストの刊行についても研究計画に追加することになった。
また研究初年度の2016年後期から岡野がフランスおよびイギリスでの在外研究をおこなうことなり、研究代表者である越智も2017年8月から1年間の在外研究に参加することになり、さらには2019年後期以降、津田も在外研究をおこなっている。
以上のような理由から、全体の研究計画は若干遅滞しているために、当初の4年計画を5年計画へと延長することを構成員全体による討議を経て決定した。なお延長の申請は承認済である。

今後の研究の推進方策

上記のように研究全体に若干の遅れが認められる。また2020年3月以降の新型コロナウイルス禍による緊急事態宣言や行動の自粛要請に続いて、各共同研究員の本務校および非常勤先大学における遠隔地教育の実施などによって、本研究にさらなる遅滞が生じつつあることを認めつつ、今年度において共同研究を終了させ、その研究成果を公刊するための作業を進めたい。
既述のように研究成果の一部は研究代表者である越智の本務校の学部紀要において研究論文として公刊されているものの、これらは研究成果のごく一部であり、他の構成員などによる研究内容も発表される予定である。
それらはまず政治学テキストの形として発表される。本共同研究の全会合に参加しているミネルヴァ書房編集者の協力のもと、全体構成の作成、執筆分担の確定などの編集作業が開始されている。またその後、本研究の主要テーマであるリーディングズとしての発表についても討議中である。

次年度使用額が生じた理由

本研究会において当初の計画にあったリーディングズの刊行だけではなく、そのリーディングズを使用しながら講義する際のテキストの刊行についても考慮すべきではないかという意見が2018年度以降に提起され、政治学テキストの刊行についても研究計画に追加することになった。また複数の共同研究員の在外研究の発生によって全体の研究計画は若干遅滞している。それらの理由によって当初の4年計画を5年計画へと延長することとしたため。

  • 研究成果

    (10件)

すべて 2020 2019 その他

すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (3件) (うちオープンアクセス 3件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件) 備考 (1件)

  • [国際共同研究] Durham University(英国)

    • 国名
      英国
    • 外国機関名
      Durham University
  • [国際共同研究] New York University/Columbia University/The University of North Carolina(米国)

    • 国名
      米国
    • 外国機関名
      New York University/Columbia University/The University of North Carolina
  • [雑誌論文] 戦後政治学における教科書の遍在とリーディングズの不在2020

    • 著者名/発表者名
      越智敏夫
    • 雑誌名

      新潟国際情報大学 国際学部 紀要

      巻: 5 ページ: 79-88

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] フェミニズムにおける政治と政治学教育の緊張関係2020

    • 著者名/発表者名
      岡野八代
    • 雑誌名

      新潟国際情報大学 国際学部 紀要

      巻: 5 ページ: 89-100

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 《意図せざる結果》をめぐる《適確に評価されざる論争》――冷戦期における日本の防衛構想2020

    • 著者名/発表者名
      石田淳
    • 雑誌名

      新潟国際情報大学 国際学部 紀要

      巻: 5 ページ: 101-107

    • オープンアクセス
  • [学会発表] “The Reversion of Democracy: Basic Methodologies of Political Science in Postwar Japan and the US.”2019

    • 著者名/発表者名
      Toshio Ochi
    • 学会等名
      Modern Japan in the Comparative Imagination Conference: An Interdisciplinary Conference at Durham University
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] 戦後政治学における教科書の遍在とリーディングズの不在2019

    • 著者名/発表者名
      越智敏夫
    • 学会等名
      日本政治学会研究大会
  • [学会発表] フェミニズムにおける政治と政治学教育の緊張関係2019

    • 著者名/発表者名
      岡野八代
    • 学会等名
      日本政治学会研究大会
  • [学会発表] 敗戦国の国際政治学2019

    • 著者名/発表者名
      石田淳
    • 学会等名
      日本政治学会研究大会
  • [備考] Modern Japan in the Comparative Imagination

    • URL

      https://www.dur.ac.uk/mlac/japanese/modernjapan/

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公開日: 2021-01-27  

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