研究課題/領域番号 |
16K03506
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
上子 秋生 立命館大学, 政策科学部, 教授 (70378503)
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研究分担者 |
野田 遊 同志社大学, 政策学部, 教授 (20552839)
村山 皓 立命館大学, 政策科学部, 授業担当講師 (50230016)
村山 徹 愛知大学, 公私立大学の部局等, 研究助教 (80706862)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 自由裁量 / 地方行政 / 選挙 |
研究実績の概要 |
2019年度の主な研究活動としては、10月後半にカンボジアでの現地調査を実施した。これは、前回の2017年7月28日~8月4日のカンボジアでの調査において、注目すべき対象と知ったシェムリアップ州のイアン・コンミューンに関し、2018年7月にカンボジアで実施された総選挙の選挙後の評議員の動向と地方自治体の行政での変化を確認するものであった。 また、研究成果の取りまとめとして、村山皓・村山徹「地域規模による民主政の所与の特徴と行政の自由裁量―政策展開に影響する代表性と応答性の操作的概念化―」(立命館大学『政策科学』26巻1号、59~75頁、2018年10月)を発表した。これは、今回の研究の最終の研究成果の主要部分にあたり、前論文、村山皓「政治行政過程での政策形成と政策実施における自由裁量―カンボジアの基礎自治体の選挙で選ばれた評議員の立ち位置をてがかりに―」立命館大学『政策科学』25巻2号、27~44頁、2018年2月に続くものとなっている。 また、政府の異なった規模が民主主義と選挙制度の利用に関し与える影響について、2018年11月26日にマニラ市で開催された2018 AGPA(Asian Group of Public Administration) Conference において発表するとともに、上子秋生「Decline in the Use of Election System in Japan's Local Administration and Small Shift of Power to the Executive Branch」―」(立命館大学『政策科学』26巻2号、1~11頁、2019年2月)を発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の主題である「行政と政治の係りは、そのそれぞれの役割分担や地方政府の階層によって異なる」という命題の検証については、わが国には存在しない小規模な、しかし、選挙による行政官でもあり議員でもある評議員をもつカンボジアを手掛かりとしたこれまでの研究とこれに基づき2018年度に発表した論文によって概ね達成できたものと考えている。
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今後の研究の推進方策 |
本研究については、2019年度に繰り越した予算により、マニラでの国際学会での研究成果の発表を予定している。
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次年度使用額が生じた理由 |
2018年度までに取りまとめた研究成果の一部を2019年5月に予定される国際学会で発表するため、所要費用を取り置いたために、次年度使用額を生じた。
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