研究課題
基盤研究(C)
旧ユーゴスラヴィア紛争は、冷戦後の国際政治の特徴としての旧社会主義連邦国家の解体にともなう民族紛争であった。この紛争の処理に関しては、欧米列強や国連などの国際機関の関与と介入を招いた。そこでは、冷戦後における国際紛争処理の様々な手法が旧ユーゴスラヴィア紛争に用いられた。具体的には国連制裁、国連平和維持活動の拡大、人道的介入、さらに紛争後の平和構築、民主化支援であった。本研究はその紛争の歴史的意味を探求し、国際政治学における理論的研究を目標とした。
国際関係論
旧ユーゴスラヴィアは社会主義国家として自立的な国内政治と外交によって、社会主義国家の国家建設や国際関係の民主化において大いなる貢献をなしてきた。その国家の紛争を、国際政治学における歴史的意義の観点と国際政治理論における研究の観点から捉え、旧ユーゴスラヴィアの学問的貢献を示すことができたと考えている。