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2018 年度 実施状況報告書

医療者の行動特性に関する研究ー実験経済学および生理学アプローチ

研究課題

研究課題/領域番号 16K03554
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

濱口 泰代  名古屋市立大学, 大学院経済学研究科, 准教授 (70399038)

研究分担者 飛田 秀樹  名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 教授 (00305525)
五藤 孝秋  名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 研究員 (00774449)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワード医療者 / 信頼ゲーム / 実験経済学 / アイデンティティ / 向社会性
研究実績の概要

本研究は,医療者の潜在的な向社会性を調べるための第一歩として,向社会的アイデンティティを有する医学部学生を対象として経済実験を行い,経済的意思決定の特徴とその生理学的反応を調べるものである.先行研究においては,被験者の互恵的行動は オキシトシンの変化量と関係があり,それぞれの被験者のもともと持っているオキシトシンの値は信頼行動とは関係がないことが分かっている.本研究においても,当初,血液採取によってオキシトシンの水準を調べる予定であったが,パイロット実験の結果,血液中のオキシトシン濃度はとても低く,計測が困難であることが分かった.また,オキシトシンを計測できたとしても,オキシトシンの血中値には個人差があり,十分な被験者を集められない可能性もある.生理学的変化について,オキシトシン以外のどのような物質に注目することが適しているかを検討する必要があることが分かった.

また,信頼ゲームの実験を中心に考えていたが,このゲームで観察される人間行動が必ずしも向社会性と関係あるとはいえないとことが分かった.パイロット実験の結果から推測されることは,生理的な反応の違いを得るには,通常の信頼ゲームの実験よりも,よりストレスレベルの高いタスクを課す実験をする必要があると思われる.

研究分担者の飛田は,人間の“情動”に関する研究を行っている.研究期間を1年延長することによって,医学の観点からの“情動”と人間の経済行動のつながりの知識を深め,経済実験を再度行う予定である.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

当初,血液採取によってオキシトシンの水準を調べる予定であったが,血液中のオキシトシン濃度はとても低く,計測 が困難であることが分かった.現在,オキシトシン以外で生理的反応を調べることを検討中である. また,信頼ゲームの実験を主に考えていたが,このゲームで観察される人間行動が,必ずしも向社会性と関係あるとはいえないことが分かった.実験デザインを研究分担者と見直している.

今後の研究の推進方策

経済実験の内容をよりストレスレベルの高い実験に変更する必要がある.ゲームのインセンティブや構造は,信頼ゲームと類似の内容を考えているが,そのタスクを遂行する上で,向社会性を構成する因子と考えられる,正直さや,忠実さなどを強く意識するようなフレーミングを行うことことで,よりストレスレベルの高いタスクにすることを検討している.

そのうえで,生理的反応をオキシトシン以外のホルモン物質も含めて計測することを検討している.

次年度使用額が生じた理由

研究期間を1年延長することを決めたので,できるだけ研究費を残すようにした.

備考

経済実験募集のためのサイトを立ち上げた

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 備考 (1件)

  • [備考]

    • URL

      https://orsee.ncueconlab.com/orsee/admin/

URL: 

公開日: 2019-12-27  

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