研究課題/領域番号 |
16K03555
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研究機関 | 尾道市立大学 |
研究代表者 |
中谷 武 尾道市立大学, 学長, 教授 (40093281)
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研究分担者 |
中村 保 神戸大学, 経済学研究科, 教授 (00237413)
大住 康之 兵庫県立大学, 経済学部, 教授 (10223819)
井本 伸 尾道市立大学, 経済情報学部, 教授 (50369196)
田中 淳平 北九州市立大学, 経済学部, 准教授 (60364147)
稲垣 一之 名古屋市立大学, 大学院経済学研究科, 准教授 (70508233)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 偏向的技術進歩 / 経済成長 / 分配 |
研究実績の概要 |
今年度の主な研究活動は、研究分担者に加えて、関連研究を行っている外部の研究者を招聘して、合計6回(兵庫県立大学5回、尾道市立大学1回)の研究会を開催したことである。補助金は、主に研究会を開催するための費用(主に交通費や謝金)として用いた。その他、学会への参加費用や図書の購入費としても用いた。 研究会では、合計12回の報告が行われた。そこで、執筆中の論文についての意見交換を行い、各自今後の参考にした。内容としては、「偏向的技術進歩と成長・分配」や「地方から都市部への人口移動と賃金」に関する理論的研究、また、それに関連する実証研究であった。その他、関連文献を紹介する報告も行われ、「偏向的技術進歩」「都市への人口移動」「労働市場の多様性」といった当該分野に関する近年の研究状況の確認が行われた。 研究会の具体的な開催状況は、以下のとおりであった。第1回:5月21日(土)、場所:兵庫県立大学、報告者:田中淳平。第2回:6月11日(土)、場所:兵庫県立大学、報告者1:中谷武、報告者2井本伸。第3回:7月23日(土)~24日(日)、場所:尾道市立大学、報告者1:高島伸幸、報告者2:足立英之、報告者3:稲垣一之。第4回:10月29日(日)、場所:兵庫県立大学、報告者1:稲垣一之、報告者2:田中淳平、報告者3:阿部太郎。第5回:12月10日(土)、場所:兵庫県立大学、報告者1:阿部太郎、報告者2:井本伸。第6回:3月6日(月)、場所:兵庫県立大学、報告者:田中淳平。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度である今年度は、研究分担者に加えて外部の研究者を招聘して、トマ・ピケティの「21世紀の資本」において行われた彼の議論について詳細に検討し、彼の「格差拡大をもたらす理論的なロジック」を説明できる理論モデルを開発することであった。今年度は、合計6回の研究会を開催し、外部の研究者から多くの意見を聞くことが出来た。そのため、ピケティの議論についての詳細な検討は行うことが出来たといえる。しかし、研究分担者はそれぞれの方向性や問題点の確認は出来たが、理論モデルを開発し論文を執筆するには至っていない。そのため、次年度以降も引き続き研究会を開催し続ける必要がある。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、研究分担者に加えて外部の研究者を招聘して研究会を開催する。研究会の頻度は今年度と同等、若しくはそれ以上を目標とし、招聘する外部の研究者も増やすことを目指す。 研究グループを「偏向的技術進歩」「都市への人口移動」「労働市場の多様性」「規模の経済が作用する金融セクターの存在」に分けているが、それぞれの進捗状況に応じて研究会での報告機会を調整する。進捗状況の早いグループは、理論モデルが開発でき次第、論文執筆を進め、国内外での学会発表を目指す。
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次年度使用額が生じた理由 |
予定していた研究会への出席が学務の関係で不可能になったことと本年度に予定していた関係書籍の購入が遅れたため。
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次年度使用額の使用計画 |
研究会への参加と書籍購入のために使用する予定である。
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