| 研究課題/領域番号 |
16K03558
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| 研究機関 | 帝京大学 |
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研究代表者 |
小島 寛之 帝京大学, 経済学部, 教授 (30328083)
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| 研究分担者 |
浅野 貴央 岡山大学, 社会文化科学研究科, 教授 (40423157)
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| 研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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| キーワード | ナイト流不確実性 / 不平等 / 信念の更新 |
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| 研究実績の概要 |
平成29年度の研究計画に基づき、次のような研究を行った。
1．ナイト流不確実性の下での信念の更新（belief updating）について、動学的整合性（dynamic consistency)および帰結主義（consequentialism）を踏まえて、Dempster-Shafer updating rule, Naive Bayes updating rule, Fagin-Halpern updating ruleの公理化の研究を進展させ、国際的学術誌に投稿した。改訂要求を経て、論文を再投稿した。
2．信念の更新に関する別の公理化論文についても研究を進め、平成30年度中には完成させ、国際的学術誌に投稿する予定である。
3．平成28年度に引き続き、Asano and Kojima (2015) に基づき、Fehr and Schmidt (1999), Rohde (2010), Saito (2013)などの研究で提示された不平等回避モデルを、幾何構造を持つショケ期待効用によって拡張する研究を進展させた。本研究の手法によって、Fehr and Schmidt (1999), Rohde (2010)を含む、より広いクラスの表現関数を公理化することが可能になった。平成29年度中に国際的学術誌に投稿することはできなかったが、平成30年度中には国際的学術誌に投稿する予定である。
4．国内外の研究者とのディスカッションを通じて、研究成果の検証に努めた。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ナイト流不確実性の下での信念の更新（belief updating）に関する論文について、国際的学術誌に投稿後、改訂要求を経て、再投稿しているが、次年度（30年度）には採択されることが期待されている。さらに、信念の更新に関する別の研究も進行中であるため、「おおむね順調に進展している」と自己評価する。
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| 今後の研究の推進方策 |
過去2年間の研究を踏まえて、平成30年度は以下の研究を行う。
（1）平成29年度までの研究で解明された研究成果をもとに、格差問題を動学モデルの中で捉える枠組みを構築する。（2）平成29年度までの研究で解明された研究成果をもとに、マクロの動学的な趨勢において、どのような政策が、国民の不満の元となる所得格差を解消させることができるか、についての議論を行う。（3）他分野の研究者を招聘し、研究レクチャーを実施して、他分野の知見を研究に取り入れる。（4）研究成果を、国内、海外の学会・コンファレンスで報告し、研究成果の国際的認知度の向上を図る。（5）研究成果を国際的学術誌に投稿する。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
（理由）
当初、コンピューター、数値計算ソフトの購入を予定していたが、3年間のプロジェクトを考慮し、次年度に購入すべきと判断し、無理な執行を回避したため。
（使用計画）
3年計画の研究プロジェクトを計画通り遂行するため、共同研究打ち合わせのための旅費として予算を執行すると同時に、処理能力の高いコンピューター、数値計算ソフトを購入する計画である。
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