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2021 年度 実施状況報告書

日本における相互扶助の経済思想の現代史的意義に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16K03573
研究機関愛媛大学

研究代表者

松野尾 裕  愛媛大学, 教育学部, 教授 (30239058)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2023-03-31
キーワード相互扶助 / 賀川豊彦 / 協同組合 / 報徳
研究実績の概要

本研究は、近代日本における相互扶助の思想と、そこから具体的に構想された生活改善・地域改善のための社会運動や事業活動に着目し、それらの歴史的経験が現代の思想状況の形成に如何に寄与しているかを解明することを目的として、平成28年度より研究を進めているものである。当初5か年計画であったが、令和2年度からの新型コロナウイルス感染拡大のため研究期間が1年延長された。しかしながら令和3年度も感染状況の改善が見られず、研究会・学会等の対面開催中止や、予定していたフィールド調査、資料収集を中止せざるを得なかったこと等により、研究は計画通りには進捗しなかった。
そうした中ではあったが、(1)日本経済思想史学会の大会実行委員長として、「報徳思想と協同」を共通論題とするシンポジウムを企画し、6月12・13両日に第32回大会をリモートにより開催した。大日本報徳社の現社長である鷲山恭彦氏をゲストに招き、地域政治・実業・教育の3つの視点からの研究報告に基づいて、明治初期から戦後に至る報徳運動の特質について、活発な討論を行った。
(2)日本経済思想史学会第32回大会の共通論題の成果を発展させるため、有志により「報徳研究会」を組織し、9月より研究例会を開始した。「地域社会の再生と持続のための実践知としての報徳」を課題として提起し、10名のメンバーにより個別研究を進めている。この研究会の成果は、出版社の協力を得て、令和5年度中に書籍として公刊する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

(1)令和3年度に予定していたフィールド調査のフォローアップ調査と、それに関連する資料の収集を、新型コロナウイルス感染拡大により、やむを得ず中止した。(2)日本経済思想史学会第32回大会で「報徳思想と協同」を共通論題とするシンポジウムを、リモートによるものとはなったが、開催することができたことは成果である。(3)同シンポジウムを発展させて有志により「報徳研究会」を組織し、報徳思想・運動の研究を継続している。(4)本研究は令和4年度へ1年の再延長が承認されている。

今後の研究の推進方策

令和3年度に実施できなかったフィールド調査のフォローアップ調査を実施するとともに、小規模な研究会を実施して、研究を充実・発展させて、本研究を締めくくる。

次年度使用額が生じた理由

当初予定していたフィールド調査のフォローアップ調査及びそれに関連する資料収集・整理、学会・研究会への出席等が、新型コロナウイルス感染拡大により実施できなかったため、未使用の金額が生じた。それらは、次年度に予定しているフォローアップ調査及び資料収集・整理、小規模な研究会への出席のための経費として使用する計画である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2022 2021

すべて 学会発表 (3件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] 賀川豊彦が描いた生活協同の構想2022

    • 著者名/発表者名
      松野尾 裕
    • 学会等名
      日本科学者会議愛媛支部
    • 招待講演
  • [学会発表] 序説 報徳についてー地域社会の再生と持続のための実践知2022

    • 著者名/発表者名
      松野尾 裕
    • 学会等名
      報徳研究会
  • [学会発表] 報徳思想と協同2021

    • 著者名/発表者名
      松野尾 裕
    • 学会等名
      日本経済思想史学会

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公開日: 2022-12-28  

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