マルクス生誕から200年、また彼の主著『資本論』第1部初版刊行から150年を隔てた現在、マルクスの文献的遺産はこの間彼の祖国ドイツに限らず広く世界の多くの国・地域において甚大なプラス・マイナスのインパクトを与え続けた。20世紀末のソ連・東欧諸国の社会主義の崩壊とグローバリゼーションの進展のなかで一時忘れさられたかのように見えた彼の思想と理論は、新たな歴史的コンテクストにおいて再び人々の注意を惹いているように思われる。こうした世界史的状況において彼の文献的遺産をオリジナルのままに再現しようとする新メガのプロジェクトの一部を担うことが本プロジェクトの狙いであった。
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