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2023 年度 研究成果報告書

貨幣と国家に関する理論的および学説史的研究

研究課題

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研究課題/領域番号 16K03583
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 経済学説・経済思想
研究機関立教大学

研究代表者

大友 敏明  立教大学, 経済学部, 特定課題研究員 (90194224)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2024-03-31
キーワード中央銀行の独立性 / 中央銀行 / 地金論争 / 貨幣政策 / 計算貨幣 / 福田徳三
研究成果の概要

本研究は貨幣と国家との関係を考察した。第1は中央銀行の独立性の問題である。1797年のイングランド銀行の兌換停止後に起きた物価騰貴は政府のイングランド銀行からの多額の借り入れが原因であるという批判があった。しかしH.ソーントンは、イングランド銀行は政府から独立しているという金融独立説を説いた。第2はJ.ステュアートの計算貨幣論である。鋳貨は金銀比価や摩耗により度量標準を果たせない。そのため鋳貨から商品性を取り除いた銀行貨幣がその機能を果たす。第3はG.F.クナップの貨幣国定説を批判した福田徳三の貨幣論である。福田は法貨規定よりも税の支払手段としての貨幣を重視し国家による受領性を強調した。

自由記述の分野

経済学史

研究成果の学術的意義や社会的意義

研究成果の学術的意義は(1)中央銀行の独立性という問題を19世紀前半の地金論争期における地金派と反地金派との論争のなかに見いだし、金融従属説と金融独立説という観点からとらえ直したことである。(2)J.ステュアートの計算貨幣論をアムステルダム銀行の銀行貨幣との関連において考察したことである。(3)福田徳三の流通の理論の形成過程を明らかにし、交換と分配の理論や貨幣の理論、余剰の概念を示した。そのうえで単線的生産構造とそれにもとづく貯蓄と消費の理論を考察したことである。

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公開日: 2025-01-30  

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