研究課題
基盤研究(C)
本研究では、標本調査で用いられる非復元抽出の下での統計量の漸近理論について、研究を行った。統計分析でしばしば用いられる複数の基本統計量について、漸近分布とその前提となる正則条件を明らかにした。それによって、調査データに基づいた経済・社会データの分析に役立つ数理的な基礎を与えた。加えて、実際の経済データの分析に基づく研究についても行い、理論の実データによる裏付けも行った。
経済統計学
本研究は、従来の統計学・計量経済学の分析の多くで用いられていた、統計量の分布評価が標本が独立で同一の分布に従う場合や時系列データが中心であったのに対し、統計調査によって得られたミクロデータの分析への応用を意図し、標本調査の枠組みである有限母集団からの非復元抽出での統計量の分布を評価した。本研究で得られた結果は、経済のミクロデータ分析を行う上での基礎理論を与えるものである。