• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2016 年度 実施状況報告書

不確実なモデルによる経済時系列の予測

研究課題

研究課題/領域番号 16K03604
研究機関龍谷大学

研究代表者

牧 大樹  龍谷大学, 経済学部, 准教授 (60423737)

研究期間 (年度) 2016-10-21 – 2019-03-31
キーワード予測 / 不確実なモデル / 非線形時系列 / ボラティリティ
研究実績の概要

様々な非線形時系列モデルやボラティリティモデルの使用は、経済時系列モデルの精緻化を可能にし、経済時系列の予測に有効となり得る。しかし、モデル特定化を誤っている可能性も十分に考えられる。そのため、経済時系列の予測には不確実性が伴う。
本研究では不確実なモデル選択や誤ったモデルを使用した時に予測精度や予測評価がどのように機能するかを検証する。
本年度の研究成果としては、まずモデルやボラティリティ特定化の誤りが予測にどのような影響を与えるかを試験的にシミュレーション分析した。具体的には、2つの分析を中心に行った。1つ目は、線形自己回帰モデル、円滑遷移自己回帰モデル、閾値自己回帰モデルを考慮する因果性検定で、確率的ボラティリティやGARCHタイプの不均一分散がどのような影響を与えるかを検証した。因果性検定は予測を行う上で、基本となる方法の一つであるため、ボラティリティモデルの誤りが与える影響を明らかにすることは重要となる。また、不均一分散頑健標準誤差やWild bootstrap法といった、不均一分散を修正する手法が因果性検定をどの程度改善し、予測の精度を高められるかを分析した。さらに、ボラティリティのスピルオーバー効果が観察されるときには、誤って非線形モデルを選択してしまう可能性が高いことを試験的に示した。次年度は、これらの結果を多方面から分析し、頑健性を確かめたうえで、研究結果を論文として公刊する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

科研費の採択が10月後半であったため、研究を開始してから年度末までは研究計画に挙げた文献のサーベイや実験プログラムの基本的なコード作成を中心に行った。そのため、十分に計算結果を検証することができなかった。

今後の研究の推進方策

次年度は、本年度に試験的に行ったシミュレーションを本格的に稼働させ、ボラティリティの波及効果が経済時系列の予測にどのような影響を与えるかを明らかにする。さらに、影響が大きい場合は、どのようにすればその影響を軽減できるか検証する。

次年度使用額が生じた理由

科研費の採択が10月後半であったため、研究を開始してから年度末までは研究計画に挙げた文献のサーベイや実験プログラムの基本的なコード作成を中心に行った。そのため、本格的に計算を行い、それをまとめるまでには至らなかった。計算速度の速いワークステーションの準備が出来なかった理由で、使用額に差が出た。

次年度使用額の使用計画

初年度に使用できなかった額については、計算速度の速いワークステーションとソフトウェアが中心であったので、それらを早急に準備する。それにより、使用額変更の差を補い、研究を進める予定である。

URL: 

公開日: 2018-01-16  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi