マクロ経済学では長期の「成長」と短期の「循環」を区別する.したがってマクロ経済変数の「自然率」と「ギャップ」の計測は重要である.しかし統一的な計測手法は確立されていない.マクロ経済理論と整合的な統計モデルに基づく本研究の分解手法は統一的な計測手法となり得る. 量的変数に関する調査の回答方法は順序・区間・数値の3通りある.これらは一長一短がある.順序の回答は集めやすいが量的な情報を持たない.数値の回答は整数や5の倍数に回答が集中する.区間の回答は両者の中間にある.区間データから量的な情報を抽出する本研究の手法は低費用で効率的な調査の設計に役立つ.
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