東アジアを中心とした発展途上国の急激な成長によって製品の質が向上し、我が国にも数多くの衰退市場が形成されていくと考えられる。製品の質の変化を通じて国内市場の衰退を分析し、その特徴を理解することから経済成長につながる政策をデザインすることは喫緊の課題である。 本研究はこの問題意識のもと、3つの視点から分析を行った。結論の要約は以下の通りである。①国内市場が衰退することで、国産品の価格が上昇し消費者の余剰が減少する可能性がある一方、競争を通じて製品の質が向上することがある。②製品の質を担保する政策の強化は株価に影響をもたらす。③原発事故後の被災県産農産物に対する消費者の好みは低下した可能性がある。
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