これまでの研究から明らかになっている事実としては,時間を通じた国際的な国際貿易パターンに関する原則は,人々の保有する資本設備の増加や子育てに際して発生するコスト,あるいは労働移動に関する費用と便益の大小関係によって決定される。この原則を用いて分析を拡張するとき,各国経済において,自由貿易下(および経済政策の実施の下)における人口構成,技術水準,および貿易パターンの変化を導くことが可能であると予想される。したがって,本研究の成果は,深刻な少子高齢化問題に直面している先進国や人口過多が生じている途上国の経済活動に関する新たな政策基準等に対して貢献すると考えられる。
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