本研究は当初の計画以上に進展しており,確実な研究成果を得ている。計画Ⅰに基づく研究では大手航空会社の運航ダイヤの再編戦略を取り上げ,ハブ空港に混雑料金を課す必要性が示されている。計画Ⅱはハブ空港の次善な料金政策が滑走路の拡張投資に非効率をもたらすことを明らかにしている。計画Ⅲは計画Ⅱの分析に国際的な視点を取り入れ,競合し合う国際航空会社間の共同運航と混雑料金政策との関連性を明らかにしている。関連の研究成果として, (i)国際航空会社間の提携に対する独占禁止法の免除による経済効果を,(ii)空港の民営化政策と料金・補助金政策との関連性を,明らかにしている。
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