研究課題
年度の上半期から令和元年の年内に書けては、データの最終的な整理を行った。元々、Excelシートではなく、紙媒体で調査を行ったため、細かい修正が手作業になりがちで、そのために時間が取られた面があった。データの整理が令和元年内に終了し、それ以降は、1.アンケート調査の返送に関する分析、2.特定健診に関するアンケート調査結果の集計を中心に行った。1.アンケート調査の返送に関する分析については、「自治体アンケートの回答を決める要因は何なのか‐特定健診及びがん検診に関するアンケートの結果から‐」という標題で、慶應義塾大学パネルデータ設計・解析センターのディスカッションペーパーとして掲載されている。今後、分析内容の最終調整を行った上で、国内の学術誌に投稿する。大まかな内容としては、(1)人口が多い自治体ほど、返送率が高く、返送も早い。(2)人口当たりの公務員数が多いと、返送の早さは変わらないものの、返送率が低下する。(3)財政力指数が高いと、アンケート返送率は変わらないが、返送が早くなる。(4)人口一人当たり病院・診療所数が多いと、特定健診アンケートの返送率のみ高くなり、返送も早くなる傾向がある。(5)後期高齢者一人当たり医療費が高いと、アンケート返送率は低下するが、特定健診アンケートについては、返送が早くなる傾向もある。といったものである。2.特定健診に関するアンケート調査結果の集計については、現在、集計作業はほぼ完了しているが、論文の形にはなっていない。令和2年の上半期、あるいは、令和2年の夏のうちには、まず、慶應義塾大学パネルデータ設計・解析センターのディスカッションペーパーとして掲載する。続いて、がん検診のアンケート調査結果についても、同様の集計を行う。また、アンケート調査の集計が完了次第、受診率と勧奨政策の分析に速やかに移りたい。
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Panel Data Research Center, Keio University PDRC Discussion Paper Series
巻: DP2020-001 ページ: 1-19