本研究では、これまで様々な研究分野で並行して行われてきた研究内容を統合することで、不確実性の下での公共財供給の理論的研究を精緻化するとともに最適供給ルールを導出した。その基礎となった理論モデルは比較的取り扱いが簡便であるため、今後の拡張研究の土台となるものであり、その学術的意義は大きい。また、その汎用性を示すことにも成功していることも本研究の重要な貢献の一つである。そうした学術的貢献のみならず、政策判断の基礎資料を提供すべく、明示的で実用的な最適供給ルール及び最適供給に資する財政制度を提示している。政策に科学的裏付けが求められる今日において、本研究の成果は社会的に意義あるものと言える。
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