研究課題/領域番号 |
16K03727
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
山口 力 広島大学, 社会科学研究科, 教授 (60435047)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 多国間提携 |
研究実績の概要 |
平成28年度は4年計画の初年度であり、予定した年次計画に従い、関連文献の整理と同時進行で国際環境のR&D提携に関する理論モデル開発に着手し、基礎的な分析を行った。本研究は、提携に伴う費用を明示的に考慮することで国家間の協調政策に関する提携ネットワークがどのように形成・維持されるのか、また、各経済主体の経済変数の異質性や意思決定のタイミングが提携構造や各国の厚生水準に及ぼす効果について理論モデルを開発し、政策的インプリケーションを導出することを目的としている。 本研究以前より取り組んでいた本研究の関連論文「Overlapping International R&D Agreements」が専門学術誌よりリジェクトされたため現在共著者と改訂作業を行っている。さらに政府間の資本課税提携に関する理論モデル構築にも取り組んでおり、非同質な3国による提携構造に関する分析結果を「Tax Coordination among Moderate Leviathans」にまとめ、シンガポール南洋工科大学で開催されたコンファレンスで報告した。本論文に関しては今後も国内外の関連学会での報告を予定しており、改訂作業後に専門学術誌への投稿を計画している。また、資本課税提携に関する共同研究「Does Endogenous Timing Matter in Implementig Partial Tax Harmonization?」についても、専門学術誌への掲載を目指し共著者と改訂作業に取り組んでいる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成28年度は4年計画の1年目であり、予定した年次計画に従い、文献整理と同時進行で複数の理論モデル開発を行い、基礎的な分析を行うことが出来た。当初の予定とは異なる理論モデル構築に取り組むことになったが、基礎的な分析結果を論文にまとめることができ、また、関連セミナーにて報告する機会を得られたことからも、おおむね研究計画通りに推移していると思われる。
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今後の研究の推進方策 |
現在進行中の研究に関しては論文執筆作業を集中的に行い、さまざまな関連セミナーや学会にて研究発表を行う予定である。そこで得られるであろうコメントを踏まえて論文を改訂し、最終的には専門学術雑誌に投稿しアクセプトされるよう粘り強く取り組む。また現在改訂中の論文に関しては、専門学術誌のレフェリーや編集者のコメントに適切に対応しアクセプトされるよう論文改訂作業を慎重に行う。
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