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2018 年度 実施状況報告書

モデル不確実性を考慮したベイジアン・プライシング法の構築とその長寿リスクへの応用

研究課題

研究課題/領域番号 16K03751
研究機関東京経済大学

研究代表者

小暮 厚之  東京経済大学, 経営学部, 教授 (80178251)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワード死亡率予測モデル / ベイズ・アプローチ / モデル統合
研究実績の概要

本研究の目的は,長寿リスクの分析に向けた新た死亡率予測モデルの構築とその長寿リスク評価への応用である.今年度は,死亡率,住宅価格,金利の3つの要因が変動するという多変量リスクの枠組みにおいて,ベイジアン・プライシングの理論を展開し,それをオーストラリアのリバース・モーゲージの評価に応用した.この研究結果を論文にまとめ,学術雑誌に掲載した(Multivariate Risk-Neutral Pricing of Reverse Mortgages under Bayesian Framework, Risks, with Jackie Li and Jia Liu).また,Age-Period-Cohortモデルが抱える識別性の問題に対処する新たなアプローチとして,のAge-Periodモデルの代表的な手法であるLee-Carter modelとAge-Cohortモデルを組み合わせるモデル統合を考察した.まず,頻度論の立場からAICを加重とするモデル統合を論じた.続いて,各モデルの事後分布によって加重統合するベイズアプローチについて考えた.また,関連する発表(Covariate Shift Adaptation for Predicting Health Care Costs)をアジア太平洋リスク保険学会(Asia-Pacific Risk and Insurance Association)及び日本保険年金リスク学会で報告した.アジア太平洋リスク保険学会では,本研究の昨年度の成果である論文(A Bayesian Pricing of Longevity Derivatives with Interest Rate Risks Asia-Pacific, Journal of Risk and Insurance, with Takahiro Fushimi)に対して,Best APJRI Awardを授与された.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

Age-Period-Cohortモデルが抱える識別性の問題に対処するために,Age-PeriodモデルとAge-Cohortモデルを組み合わせるモデル統合について,頻度論及びベイズの両方の枠組みで考察したが,そのインプリメンテーションのための計算が不十分であり,論文にまとめるまでに至っていない.

今後の研究の推進方策

モデルを具体的に特定化し,MCMC法によるベイズ計算を行う.さらに,その結果を長寿リスクの評価に応用する.

次年度使用額が生じた理由

研究計画が当初の予定通りに進まなかったため

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Multivariate Risk-Neutral Pricing of Reverse Mortgages under Bayesian Framework2018

    • 著者名/発表者名
      Li, J., Kogure, A. and Liu, J
    • 雑誌名

      Risks

      巻: 7 ページ: 1-12

    • DOI

      https://doi.org/10.3390/risks7010011

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] Covariate Shift Adaptation for Predicting Health Care Costs2018

    • 著者名/発表者名
      Atsuyuki Kogure
    • 学会等名
      IRFRC and APRIA 2018 Joint Conference
    • 国際学会
  • [学会発表] 共変量シフト下における医療費の予測モデリング2018

    • 著者名/発表者名
      小暮厚之
    • 学会等名
      2018年度 日本保険・年金リスク学会 研究発表大会

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公開日: 2019-12-27  

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