21世紀現在、西アフリカでは、通貨統合の方法をめぐって大きな議論が巻き起こっている。この背景には、旧宗主国フランスが、支配地域に導入した貨幣・金融制度の体系をを植民地後も、引き継いだことがある。このことが、西アフリカ全体での通貨統合の障害となっている。本研究では、21世紀になって新たに表面化したさまざまな対立とその背景を明らかにした。次に、旧英領諸国に導入された制度と比較しながら旧仏領西アフリカ諸国に導入された制度形成過程について調査をした。ただし、後者については金融のみならず植民地財政や郵便事業なども含めて検証する必要があることが判明した。後者については、継続する科研費研究で再調査を行う。
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