| 研究課題/領域番号 |
16K03791
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| 研究機関 | 帝京大学 |
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研究代表者 |
鈴木 俊夫 帝京大学, 経済学部, 教授 (00139982)
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| 研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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| キーワード | 投資銀行 / リーマン・ブラザーズ / マーチャント・バンク / 商業銀行 / 住宅ローン / ＨＳＢＣ / バークレー銀行 / シティ銀行 |
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| 研究実績の概要 |
前年度までに達成した当該科研費の研究成果の一部を刊行した。さらに，米国の投資銀行および商業銀行の経営に関する資料の追加のリサーチを実施し関連資料を収集・分析した。その内容については，以下の如くである。
研究成果の公刊に関しては，商業銀行と投資銀行の業務を峻別する意図から、中央銀行（FRB）創設に結実する米国の商業銀行発達史と銀行法の変遷，および2008年の「世界金融危機」を引き起こす震源地となる投資銀行リーマン・ブラザーズ社の経営破綻に関する研究サーベイ論文を執筆し、研究会報告後の修正・改訂を経て『金融の世界現代史』（一色出版、2018年）の「第1章 アメリカ」として刊行した。これにより，本科研費研究の課題や構成内容を一層明確に把握することが出来た。
研究課題のリサーチに関しては，金融機関の営業活動を示す中心資料となる金融紙誌Wall Street Journal，Financial Times，Magazine of Wall Streetを、規制緩和が本格化する1980年代までに遡り，アーカイヴズ記事を中心に直近のものをも含めた記事検索を実施し、関連する資料を収集・分析した。これにより主要投資銀行の経営動向を把握することが可能となった。さらに，インターネット上の主要な投資銀行各社のHPにアクセスし、公表されている1990年代から2008年までのアニュアル・レポートをダウンロードし収集・分析した。また、英米両国の大商業銀行の住宅ローン事業と比較する意図から、HSBC，バークレー銀行，シティ銀行，バンク・オブ・アメリカのアニュアル・レポートや社史(Richard Roberts & David Kynaston, The Lion Wakes: A Modern History of HSBC, London: Profile Books, 2015)などを調査し分析した。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
文献や資料所在情報を事前に慎重に調査・検討して研究計画を作成したため，研究課題の遂行に必要な書籍や文献類は，おおむね順調に収集しつつある。また，これに基づく研究成果も着実に達成され，公表しつつある。
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| 今後の研究の推進方策 |
書籍，新聞・雑誌論文，議会聴聞録のような印刷刊行資料の調査・収集には目処がついたが，肝心なリーマン商会やJ.P.モルガン商会の経営文書である一次資料の収集が，今後の中心的な課題となる。
明年度以降，Harvard Business School Baker Library を訪問して，所蔵史料のリーマン・ブラザーズ社の保存経営文書(Mss:783 1868-1986 L523 Lehman Brothers Records, 1868-2007)，さらには，同じく同図書館所蔵のJ.P.モルガン商会の戦間期の主要パートナーであったトマス・ラモント文書（Thomas W. Lamont Papers, 1894-1948 MSSi783, 211-14 to 212-29 - Senate Committee on Banking & Currency）などの一次資料を調査し，関連文書を収集する予定である。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
発注図書の未入荷，研究成果となる英文執筆論文の校閲の未了，投資銀行の経営文書に関する内外の一次資料の調査・収集が未実施などのためである。
未入荷図書の購入，英文執筆論文の校閲，および先方の全面利用準備が出来次第，明年度以降，ボストンのHarvard Business School Baker Library を訪問して，リーマン・ブラザーズ社の保存経営文書およびトマス・ラモント文書などの資料調査と収集を実施する予定である。
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