研究課題/領域番号 |
16K03799
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
木山 実 関西学院大学, 商学部, 教授 (30340897)
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研究分担者 |
秋谷 紀男 明治大学, 政治経済学部, 専任教授 (00202549) [辞退]
藤村 聡 神戸大学, 経済経営研究所, 准教授 (00346248)
山藤 竜太郎 横浜市立大学, 国際マネジメント研究科, 准教授 (00432055)
大島 久幸 高千穂大学, 経営学部, 教授 (40327995)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 中等教育機関 / 高等教育機関 / 海外実業練習生制度 / 高等商業学校 / 高等工業学校 / 貿易商社 / 三井物産 |
研究実績の概要 |
研究代表者の木山実は、本研究で分析を進めてきた農商務省「海外実業練習生」制度について、それが1896(明治29)年に成立する過程と、その制度によって海外渡航した人材のうち明治期に渡航した者に焦点をあてた分析を社会経済史学会大会(於、大阪大学)にて研究報告を行うとともに、「海外実業練習生一覧」(大正13年版)のExcelへのデータ入力作業などを進めた。 研究分担者の藤村聡は、イタリアで開催されたEuropean Business History Associationにて、戦前期最大の貿易商社であった三井物産の従業員の統制システムと懲罰制度を分析した研究報告を行うとともに、「学校一覧」を用いて神戸高商と鈴木商店との関係を分析する論考を発表した。 また研究分担者の山藤竜太郎は、三商大(東京商科大学、神戸商業大学、大阪商科大学)の大学昇格運動についての調査研究を進め、商業教育の大学昇格過程における寄付金の影響力を分析した。そこでは、大口の寄付金による研究所の設立だけでなく、同窓会を通じた小口の寄付金の積み上げによる図書資料の整備なども、研究機関としての大学昇格に貢献していたことを明らかにした。 さらに研究分担者の大島久幸は、1919(大正8)年から1958(昭和33)年までの京都大学経済学部卒業生の就職先を整理し、その主要な就職先が戦前の財閥系企業、貿易会社、鉱山会社から戦後は銀行、商社、製鉄、ガス、化学、電力などに変化したことを分析し、それら変化が日本企業の主力会社の構成変化を反映したものであること、戦後成長型企業では同卒業生の相対的地位が徐々に低下していったことを明らかにした。 なお本研究のメンバーは、昨年度に続いて今年度も学会時に会合を持ち、別に研究会を定期的に開催するなどして、それぞれの成果について情報交換する機会を持った。
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