研究課題
本研究は、個人がワーク・キャリアを歩んでいくなかで出会う越境経験によって生じるアイデンティティの多元化に注目し、個人のアイデンティティ多元化のダイナミクス、さらに多元的アイデンティティを組織が活用を図る際に鍵となる諸条件について検討を行うことを目的としている。最終年度である平成30年度におけるサブテーマごとの成果は以下のとおりである。(a)「アイデンティティ多元化のダイナミクスについての理論枠組みの構築」については関連する先行研究の収集・整理を行い、文献レビューの執筆を進めた。アイデンティティ多元化によるダイナミクスを測定するために有益な概念と位置付けたジョブ・クラフティングとアイデンティティの変化との関係性について学会発表を2件行った。また、アイデンティティと関連の高い社会的特性とジョブ・クラフティングの関係についての英文論文(査読付き)が掲載された。さらに、ワーク・アイデンティティと密接にかかわる仕事の意味付けとジョブ・クラフティングとの関係に関する学会発表を行った。(b)「アイデンティティ多元化によって生じる従業員の組織行動変容の調査・分析」については、プロボノ(仕事のスキルを活かしたボランティア活動)を経験したことによるアイデンティティの多元化とジョブ・クラフティングの関係を解明した論文が査読誌にアクセプトされ、掲載決定となった。(c)「経営理念の浸透・共有を含めた、アイデンティティ多元化の組織的活用に影響を与える変数の探索及び調査・分析」については、関連する内容について学会発表も行った
すべて 2020 2019
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件、 招待講演 2件)
International Journal of Organizational Analysis
巻: ahead-of-print ページ: ahead-of-print
https://doi.org/10.1108/IJOA-07-2019-1821
経営行動科学
巻: 31 ページ: 印刷中