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2017 年度 実施状況報告書

日本半導体企業の再生戦略:特許に関する日・米・韓・台の比較研究

研究課題

研究課題/領域番号 16K03825
研究機関創価大学

研究代表者

犬塚 正智  創価大学, 経営学部, 教授 (00213140)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード半導体企業 / 特許 / 企業再生 / 半導体製造装置 / オープンイノベーション
研究実績の概要

本年度研究テーマは,「日韓台韓の半導体企業の特許がイノベーションの創出についてどのような関係があるのか」であった。昨年と同様な方法で,資料収集とデータ分析(米国ボストンのハーバード大学での研究者との交流会,研究会や個人的なコンタクト)を通して多くの知識を得ることができた。
具体的な活動として①米国への研究会,研究セッション,TC2800CustomerPartnershipなどにに参加した。2017年8月にボストンとニューヨークでセッションに参加。USPTO主催の国際シンポジウム,ハーバード大学研究者との個別のやり取り,NBER(米国経済研究所)からの経済,特許データの収集を行った。数社ベンチャー企業の経営者との面談や大学研究会では,特許がスタートアップ資金として活用されている仕組みやその実績などについて多くの知見を積むことができた。Boston Univ.,Harvard Univ.,Northwestern Univ.などの知的財産に関する講義資料やデータを入手したことは,日本の半導体研究開発や応用技術に活用できる可能性がある。②日本での調査研究は,日本半導体装置協会を約5カ月おきに訪問,最新の半導体,半導体装置に関するデータと情報,さらにトップとの懇談,インタビューを行った。特に会員様企業役員,開発者とのインタビューは貴重な資料作成となった。イノベーションに関するデータの裏図けについて,現場と分析結果から理論化を進めるうえで大変に役に立った。
③企業再生に関する活動として,JETROや日本台湾協会から論文,資料などから関連データを収集することができた。また,これまでの資料やデータをもとに,2017年11月に『半導体企業の組織構造,知財戦略および競争力』同文館出版,という単著に纏めて発刊することができた。今後は資料,データをもとに理論的な考察と仮説-検証のモデル化を進める。
今後の計画として,半導体企業へのインタビューとデータ収集・分析を引き続き実施する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本来,必要とするデータの収集が遅れている。日経データベースによる個別企業の財務データの収集については,アルバイトのアシストが必要であったが,いまの1名では効率的ではなかった。データの抽出,処理に時間を使ってしまい,個別企業の研究の遅れが生じてしまった。

今後の研究の推進方策

個別企業の研究者やデータの提供には制限があり,企業の秘守義務があるなど,最先端のイノベーションについての情報・知識の入手は困難であった。このことについては企業ネットワークやSNSを使ったコミュニケーションを考えている。人的ネットワークを活用した最新情報と入所方法を適宜考えながら研究を進めてゆく予定である。2018年夏は,シンガポール,マレーシア,台湾を中心とした半導体企業,EMSの現地調査と資料収集を考えている。

次年度使用額が生じた理由

①旅費の支出は41万円であった理由は,米国東海岸であるボストンとニューヨークを訪問したことによる。円安の影響で昨年の韓国訪問の約3倍になる。米国の産業集積地は全土に広がっており,その主要地であるシリコンアレー,ルート128地区を訪問することが目的でもあった。
②特許データの入手は今回NBERからの入手ができた。個別の研究者とのコンタクトもあり,データ量は多いので,それを処理するマンパワー不足が気になるところである。人件費は,TA(学生)から専門家へのアシストをお願いすることを考えているので高くなりそうである。今年度は予定額に収まった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 図書 (1件)

  • [図書] 半導体企業の組織構造,知財戦略および競争力2017

    • 著者名/発表者名
      犬塚正智
    • 総ページ数
      320
    • 出版者
      同文舘出版
    • ISBN
      9784495390143

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公開日: 2018-12-17  

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