研究課題/領域番号 |
16K03834
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研究機関 | 摂南大学 |
研究代表者 |
岸田 未来 摂南大学, 経済学部, 准教授 (60342424)
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研究期間 (年度) |
2016-10-21 – 2020-03-31
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キーワード | 労使コミュニケーション / 共同決定 / 従業員代表取締役制度 / 企業統治 |
研究実績の概要 |
本年度は「スウェーデンの企業統治における対話型労使コミュニケーションの役割に関する研究」の研究計画3年目として、引き続き夏・春2回の現地調査を実施した。主な調査目的は①スウェーデン企業の労使コミュニケーションについて、職場レベルでの実態をより詳しく明らかとするための従業員側へのインタビュー、②企業を越えた労働組合団体および経営者団体の双方に対し、職場レベルの労使コミュニケーションに関する施策・方針の経緯を聞くためのインタビュー、③労使関係・労働市場の研究者に対し、先行研究および労使コミュニケーションの現状に対する最新のトピックや見解を聞くための研究交流、④労使コミュニケーションに関連する一次資料の収集、の4点であった。 ①、②に関しては、これまでに調査を行ってきたナショナル・レベルの労使団体や職場労働組合代表だけではなく、今回は複数の職場における一般従業員の方に、各職場での労使コミュニケーションの状況を聞くことができた。③については、労使関係および労働法分野の著名な現地研究者と研究交流を行い、最新の労働法・労使関係諸問題に関する情報や、研究上のトピックスについてうかがうことができた。④では、労使双方の頂上団体が持つアーカイブスを利用することで、スウェーデンの労使団体が過去にどのような方針を採用してきたのか、政策に関する資料を入手することができた。 以上の現地調査で入手した情報・資料にもとづく研究成果として、本年度は論文1本(「スウェーデン企業における労使コミュニケーションを発表した。また発表は次年度となるが、次の研究成果の公表も予定している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究課題は採択された時期が10月であったために、当初提出した研究計画において昨年度は3年目となっているが、実質的には2018年度が1年半~2年半目であった。現地調査は夏・春の年に2回しか実施できないため、採択が半年遅れた分の研究の遅れが少し存在する。
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今後の研究の推進方策 |
2019年度に研究実施期間の延長申請を行った。このために、当初申請した3年間の研究実施期間が確保できる予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
本研究課題の採択が10月であったために、3年間の研究計画において、当初より半年間の研究実施の遅れが生じている。この半年間の研究の遅れを、2019年度に研究計画を延期申請することで確保する計画である。
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