研究課題/領域番号 |
16K03837
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
前田 祐治 関西学院大学, 経営戦略研究科, 教授 (70456747)
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研究分担者 |
上村 雅洋 和歌山大学, 産業連携イノベーションセンター, 名誉教授 (00151837)
酒井 泰弘 滋賀大学, 経済学部, 名誉教授 (40093760)
曽根 秀一 静岡文化芸術大学, 文化政策学部, 准教授 (70634575)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | リスク / 近江商人 / 保険 / リスクマネジャー / リスク管理 |
研究実績の概要 |
本研究課題を達成するため、平成29年度はデータの入手と同時に論文作成を同時進行の形で進めた。データ入手の手法は主に企業訪問とリスクマネジャー、保険会社、保険ブローカー、大学の教授などの専門家などへのインタビューの形で入手した。 インタビューを行った企業は以下の通りである。LIXIL、三菱重工業、丸紅商事、住友商事、日立、テルモ、共立、三井物産、Marsh, AIG, Sonpo Japan AON, Willisである。保険会社以外の企業とは、主にリスクマネジメントを担当しているマネジャーと面談し、その企業が行っているリスクマネジメントを以下の視点から質問した。1)リスクマネジメントの体制、2)目的、3)リスクマネジメントの実施状況、4)リスクマネジメントの結果、5)リスクマネジャーの役割、6)問題点と今後の方針など。 保険会社に対しては、1)日本と米国とのリスクマネジャーの姿勢の違い、2)保険に対する考え方の違い、3)過去の日本企業の保険の掛け方から直近までの変遷、4)保険市場の変遷などについて質問を行いデータ収集した。 さらに、日本と米国におけるリスクマネジメント教育の違いが影響しているのではという仮説を検証するため、St. John's University のNicos Scordis教授, Paul Walker教授, David Pooser教授, Jean Kwan教授との面談を行って、米国における教育の実情を質問した。 これらのインタビューで得たデータを精査して、日本のリスクマネジャーと欧米のリスクマネジャーとの考え方の違いを分析するとともに、マクロ的なアプローチでの分析も試みようと考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成28年度はデータ入手のための企業訪問が相手先の都合がありなかなか進まない事態が多くあった。しかし、平成29年度は企業担当者が積極的に関わってくれたこともありデータ入手が予定通りに進んだ。しかし、平成28年度に予定していたデータ収集を平成29年度に行ったため、平成29年度に実施予定であった計画を平成30年度に行うことになった。
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今後の研究の推進方策 |
平成30年度はデータ収集と成果発表のための論文完成を一気に進めたい。すでに、企業訪問の担当者とのインタビューの準備を行い、訪問を実施するのみとなった。また、海外の学会や会議などに積極的に参加していく予定である。学会や会議に参加することで、我々の論文の内容や方法論に対する意見とコメントをリスクマネジメントの先生方に求めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
データ収集のための訪問企業の担当者との日程調整がうまくいかないケースが多かったので計画が少し遅れている部分があり、次年度使用額が生じた。平成28年度に行う予定であった企業訪問を平成29年度に行ったが、そのために平成29年度に計画していたデータ収集を平成30年度に行う予定であるため、旅費に充てることにする。
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