本研究の目的は,コンテンツビジネスにおけるグローバルシナジーを生み出すための事業システムを解明することである.研究対象は,日本のマンガビジネス(たとえば「ドラえもん」のような作品を軸に連動するコミックとアニメ,キャラクター商品などの事業)である.研究成果としては,第1に,国際展開における事業システムを構成する企業の業種の多様化とアライアンスの複雑化が明らかになった.第2に,日本のマンガのグローバルな事業展開が,アニメ事業を核とする国内の「製作委員会」によってコントロールされており,個別の事業が個別の国に適応していた従来の適応化的な戦略とは異なるグローバル戦略に変化していることが解明された.
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