研究課題
基盤研究(C)
日本企業の海外開発拠点における本社からの統合型能力の移転に焦点を当て、国際開発分業および海外開発の機能と担い手の現地化に関する実証分析を行った。本研究では、代表者がこれまで蓄積・公表した自動車企業の海外製品開発に関する調査データをもとに、経営学、とくに国際経営・技術経営分野の理論構築を進めた。理論構築では国内・海外学会での研究発表・論文執筆等を通じた討議・成果発信を行った。
経営学
これまでほとんど分析されていない統合型開発能力の海外移転に関する阻害・促進要因や管理手法について、自動車開発や製品・技術の特性等との関係も含めて解明した。また、国際開発分業や海外拠点の現地化に関する問題を、統合型開発能力の海外移転の観点から考察した。これらの分析は、国際拠点間の統一的な製品アーキテクチャという観点から国際開発分業を捉える新たな枠組みの提示や、海外拠点における海外派遣者の役割の解明や人の現地化の再評価等につながるものである。