• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2017 年度 実施状況報告書

ソフトウェア開発プロジェクトにおける資源動員プロセスの研究

研究課題

研究課題/領域番号 16K03889
研究機関上智大学

研究代表者

小阪 玄次郎  上智大学, 経済学部, 准教授 (90582297)

研究分担者 遠藤 貴宏  神戸大学, 経済経営研究所, 准教授 (20649321)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワードチーム / 新製品開発 / 職能間統合 / 両利き学習 / 組織風土 / 創造性
研究実績の概要

本研究の具体的な調査課題は、チーム・レベルでの両利き学習が開発成果に与える影響、および両利きの先行要因、促進要因を解明することにある。この目的に沿って、平成29年度には、6月と11月の2度に分けて、IT企業A社を対象とした質問票調査を実施した。
まず、先行研究を参照して、適切と思われた尺度を選び出し、個別の質問項目を作成した。採用した尺度の例としては、探索的学習・活用的学習、プロフェッショナル・アイデンティティ、凝集性、エンパワーリング・リーダーシップ、チーム内・外の知識共有、創造性、などが挙げられる。
次に、これらの尺度を用いた質問票の配布、回収を行った。対象としたのはA社の各プロジェクト・チームのリーダーおよびチーム・メンバーである。調査は2度に分けて実施し、第1回調査では主として独立変数側の尺度、第2回調査では主として従属変数側の尺度を測定した。
第2回調査の質問票回収の後、データ分析を進めた。主要な尺度のすべてについて、クロンバックのアルファは良好な値であった。他方で、級内相関係数については基準値を下回る尺度も少なくなかった。このため、チーム・メンバーから得られた測定尺度をチーム単位に集約して用いることには一定の制約があることがわかり、目下の検討課題となっている。
今後の分析の方向性として、マルチレベル分析を用い、チームの諸特性がチーム・メンバー個人の創造性にどう影響しているかを明らかにすることや、共分散構造分析を用いてチーム特性とチームの両利き学習、チーム成果などとの関係を分析することを検討している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

前年度に引き続き、海外大学の研究者との共同研究とし、月に1-2度ほどのオンラインでの研究打ち合わせを継続した。これにより本研究を推進するうえでの豊富な知見、助言を得ることができている。結果、質問票調査の実施を本年度の前半まで前倒しして行うことができた。学会報告等はこれからの課題となるが、基本的に当初の計画以上の良好な進捗状況にあると考えている。

今後の研究の推進方策

質問票調査のデータ収集を問題なく終えることができたのは本研究にとって大きな成果であった。今後は、得られたデータの分析を進め、年度内に国際学会発表に向けた論文作成・投稿を行う。

次年度使用額が生じた理由

次年度使用額はきわめて些少な額にとどまり、次年度についてもおおむね計画通りの予算使用が予定されている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2018 2017 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [国際共同研究] 南オーストラリア大学(オーストラリア)

    • 国名
      オーストラリア
    • 外国機関名
      南オーストラリア大学
  • [雑誌論文] 新規技術と既存企業を架橋するベンチャー:市場調査業界における破壊的イノベーション2018

    • 著者名/発表者名
      小阪玄次郎
    • 雑誌名

      組織科学

      巻: 52 ページ: 59-69

    • DOI

      https://doi.org/10.11207/soshikikagaku.52.2_59

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Unraveling the Microfoundations of the “Mirroring”: Evidence from the Hard Disk Drive Industry2017

    • 著者名/発表者名
      Genjiro Kosaka
    • 学会等名
      The 77th Annual Meeting of the Academy of Management
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2018-12-17  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi