起業家教育の効果を測る質問票調査を2016-2018年に実施した。広く実施されてきたプログラムのstartup weekendは、金曜夜から日曜夜までの54時間、厳格なタイムスケジュール、規定された進行、認定されたファシリテータ役によって実施される。単位化されず、すべての大学生にオープンにされている。2016-2018年に国内9ケ所の都市で実施されたSWの参加者に対して実施し、回答率30%で93サンプルのオンラインサーベイであった。事前テストは開始時、事後テストは終了から24時間以内に回答した。終了後インタビューを、数人に実施した。リサーチクエスチョンは次の3つである。 1. 三日間の起業家教育イベントによって、自己効力感と起業意思は上がるのだろうか。2. どのような学生が、自己効力感と起業意思は上がりやすいのだろう。3. 事前の自己効力感の程度によって、自己効力感と起業意思の上がり方に差が見られるだろうか。結果は、1. 3日間の集中プログラムの効果はある。2.起業に縁遠い環境 (親起業家ではない、経営学部ではない、周囲の反応低い、大学環境遠い)の学生は、自己効力感が高まりやすい。つまり、3日間プログラムを大学が導入する意義は高い。しかし、今回、全く興味ないサンプルは参加していないことに留意すべきである。3.自己効力感が低いグループは、効力感が上がるが、起業意思は上がらない。意思が上がるには時間が必要なのだろう。インタビューの結果、起業という選択肢を真剣に考える機会、自分の能力を見つめる機会になることがわかった。自己効力感が高まっても、持続させるためには、継続する体験が必要であることもわかった。
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