本研究は、研究開発者がもつ人的ネットワークが研究開発活動に与える効果を検証することを目的としている。 得られた研究成果は以下の通りである。まずネットワークが広く、多様な情報を入手できる研究開発者ほど創造的な行動をとる傾向が高く、また客観的な研究・技術成果も高いことが明らかとなった。また多様な人的ネットワークの構築には、従来から知られていた研究開発者の役割や学歴などの要因以上に、大学院生時代以降の海外での経験が極めて重要であることが明らかとなった。 こうした結果から、企業は自社内で研究開発者を育てるだけではなく、海外経験を積ませるなど外部情報を積極的に活用することが重要であると考えられる。
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