• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2022 年度 実績報告書

労働紛争当事者の規範と内面的要請―整理解雇をめぐる裁判を中心に

研究課題

研究課題/領域番号 16K03923
研究機関川口短期大学

研究代表者

平澤 純子  川口短期大学, その他部局等, 教授 (50517224)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2023-03-31
キーワード整理解雇 / 雇用調整 / 裁判 / 規範 / 内面的要請
研究実績の概要

本研究の目的は次の二つであった。第一は整理解雇をめぐる紛争当事者の試行錯誤して繰り広げる営為の中に内在する規範を究明し、その合理性を検討すること、第二は、整理解雇をめぐる紛争当事者の紛争処理をめぐる内面的要請を浮き彫りにすることである。
資本主義経済において整理解雇を含む雇用調整は皆無にすることができない。整理解雇を含む雇用調整は経営の意思決定で実施する。整理解雇は労働者に大きなダメージを与える。しかしながら、整理解雇をどのように実施するべきなのか、整理解雇をめぐって労使紛争が発生した場合に、損失を最小限度にするために何をするべきなのかといった基本的な問題についてさえ経営学が正面から深く考察することはこれまでほとんどなかった。西暦2000年頃から企業外紛争処理機関が急速に整備されてきた。こうした労働政策の拡充ももちろん重要であるが、それ以上に企業の自主的・自律的な経営政策の整備と実践が有効であり必要である。本研究は自主的・自律的な経営政策の客観的理論を示すこと、そして、国外にも適用しうる具体的な企業の指導原理の構築という長期的な目標の下に進めた。
一般に、紛争はできるだけ早期に規模の小さいうちに終結させることが望ましいと思われている。しかし、こうした一般的合理性とはかけ離れた言動が労使双方に見られる。そうした現象は有名な判決・決定を残しその後の裁判や紛争で参照されるような裁判経験事例で顕著である。本研究は、そうした一般的合理性から乖離する労使の「道理」の姿を捉えようとする試みである。最終年度に発表した原稿では、一般的合理性からかけ離れて訴えを提起する原動力の解明に努めた。本研究の成果は諸外国の研究者たちからのレビューを受け、英文の単行本として発行すべく現在編集作業を進めている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] 雇用終了をめぐる裁判の原動力に関する準備的考察2022

    • 著者名/発表者名
      平澤純子
    • 雑誌名

      川口短大紀要

      巻: 36 ページ: 15-25

    • オープンアクセス
  • [学会発表] Preparatory Consideration of the Driving Force of Trials Concerning Employment Termination2023

    • 著者名/発表者名
      Junko Hirasawa
    • 学会等名
      International Conference on Business, Economics, Law, Language & Psychology
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2023-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi