研究課題/領域番号 |
16K03943
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研究機関 | 拓殖大学 |
研究代表者 |
田嶋 規雄 拓殖大学, 商学部, 教授 (20328008)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | マーケティング / 消費者行動 / 消費者主導の市場形成 / ジャパニーズ・ポップ・カルチャー |
研究実績の概要 |
平成29年度は、消費者行動研究とマーケティング戦略を接合するためのフレームワークづくりと、その適用に関する検討および、それを踏まえた事例の分析を行った。まず、5月13日に第50回慶應マーケティング研究会にて、そして5月28日に日本商業学会・第67回全国研究大会にて研究報告(「消費者行動研究における集計化の問題とマーケティング」)を行い、消費者行動研究の集計水準とマーケティング・マネジメントの戦略的階層性とが連動している旨を主張したフレームワークを提起した。その後、8月31日に13th Conference of the European Sociological Associationにて、'A Comparative Study on the Development Process and Evolution of Japanese Pop Culture Events’という報告タイトルで、フレームワークの実際の消費者行動現象およびマーケティング現象への適用を試みた。注目した消費者行動現象およびマーケティング現象はジャパニーズ・ポップカルチャー・イベントであり、その形成・発展プロセスを上述のフレームワークを用いて説明した。発展プロセスの中には、イベント主催主導で行われるものの他に、本研究が注目する「消費者主導の市場形成」プロセスも見いだされた。「消費者主導の市場形成」プロセスを識別するための予備的研究は、『青山総合文化政策学』15号‘’Some Preliminary Notes on the Evolution and Development Process of Japanese Pop Culture Events”としてまとめられた。このフレームワークにさらなる理論的検討を加えたものが『経営経理研究』112号に掲載された論文「マーケティング・マネジメントの構造とマーケティング課題の戦略性」である。 尚、一連の研究成果は、2018年5月27日に開催される日本商業学会・第68回全国研究大会にて報告する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
29年度は、28年度の成果を踏まえ、研究のフレームワークの構築を行うことができた他、成果として、研究会報告3回、国内の学会報告1回、国際学会での報告1回、論文1本、研究ノート1本を執筆できたため。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度となる30年度は、既に日本商業学会・第68回全国研究大会および、10th Midterm Conference of the European Sociological Associationでの研究報告が決まっており、これらの研究報告を通じて、成果の理論的および実務的吟味を深めていく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度は国際学会での研究報告と、ヨーロッパでの視察を予定していることから、旅費に充当する必要があるため。
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