主な研究成果としては、第1に、最も消費者間の共同創造が発生すると想定される、イノベーション・コミュニティにおいて、消費者間の共同創造志向の高さ(つまり、単独創造志向の低さ)は、ユーザー・イノベーションの量(回数や発生の有無)には関係しないが、イノベーションの質(機能性)に影響を与えることを明らかにしたことである。第2に、共同創造の基盤となるコミュニティとの関わりを考慮しつつ、消費者のモノづくりの動機と、ユーザー・イノベーションの発生や公開との関係を明らかにしたことである。第3に、消費者と企業との共同創造による商品という表示が、買い手に与える価値を明らかにしたことである。
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