創薬ベンチャーは知識製品である候補物質を売却するライセンシング(オープンイノベーション)を望むが、思うように成果をあげられない企業も多い。そこで本研究は、ライセンシングを行うには顧客志向とコミュニケーションとが重要であることを明らかにした。そして、顧客志向とコミュニケーションへの意識はライセンシングに成功している企業とそうでない企業とで明白な差があったことも見出された。本研究では主に製薬産業を調査したが、それ以外の技術志向的な企業でも同様のことが言えると思われる。技術志向企業はマーケティングへの意識を高めるべきであり、これは知識の重要性が高まっている日本経済にとって重要な方策と言える。
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