研究課題/領域番号 |
16K03960
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
長沼 健 同志社大学, 商学部, 准教授 (10454480)
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研究分担者 |
高森 桃太郎 関西学院大学, 商学部, 助教 (10735145)
佐藤 研一 同志社大学, 商学部, 准教授 (40364450)
高杉 直 同志社大学, 法学部, 教授 (60243747)
増田 史子 岡山大学, 社会文化科学研究科, 教授 (60362547)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 運送書類 / 国際商取引 / サレンダーB/L / 海上運送状 / 船荷証券 / 国際電子商取引 / 国際商事仲裁 / ソフトロー |
研究実績の概要 |
本年度の研究実績は以下の通りである。 まず、実務研究および文化研究では、前年に作成した調査モデルをもとに、運送書類を使用する東証1部・2部に上場する企業にアンケート調査を実施した。その収集データをもとに、運送書類の使用状況を明らかにした上で、仮説検証をおこなった。また、法制度研究では、国際商取引に関連した法制度の現状把握と国際紛争解決に関する比較研究を実施した。 次に、国際商務論および国際商取引法の研究者や実務家を招いて国内研究会を開催した。そこではテーマに関して報告者と参加者の間で活発な意見交換がおこなわれ議論が深まった。最後に、これらの成果は、著書1冊と論文4本で述べられている。【著書】高杉直(2017)「国際商事仲裁における仲裁人の開示義務違反と仲裁判断の取消」三谷忠之先生古稀祝賀『市民生活と現代法理論』(成文堂)247頁-265頁。【論文】後藤元・増田史子(2018)「物品運送契約―運送人の責任・複合運送(ハンブルク・シンポジウム報告)」海法会誌復刊61号96-113頁。高杉 直(2017)「国際投資仲裁判断の執行--国際商事仲裁との比較」『日本国際経済法学会年報』26号52頁-73頁。高杉 直「アジア国際私法原則(APPIL)について」『同志社法学』69巻7号(2018)277頁-294頁。高森桃太郎(2018)「企業の英語社内公用語化考察のためのフレームワーク」『商学論究』第65巻第4号25-45頁。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ここでは、研究対象分野と研究会の2点から研究の達成度を説明する。 ①研究対象分野:全ての研究対象分野(実務【取引慣行・商慣習】研究、文化【多文化・コミュニケーション】研究そして法制度【国内法・条約】研究)において各担当者が計画通りに研究を進めている。それらの成果は論文5本にまとめられている。 ②研究会:国内研究会では、当初の予定通り、研究者および実務家を招待し充実した研究会を開催することができた。一方で、国際研究集会は、招待研究者の都合により、日程が変更された。そのため、平成30年度の9月に開催する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
(1)研究対象分野:平成28~29年度の全ての研究対象分野(実務研究、文化研究および法制度研究)の研究成果をもとに、国際商取引における実務の形成・定着と多文化の影響を理論的そして実証的に分析する。平成30年度中の研究成果を公表することに重点を置きながら、研究内容やその分析方法に関する一層の充実を図る。研究成果に対するスーパーバイザーの助言に基づいて、分析手法及び論文記述の改善を行い、研究の質を向上させる。 (2)国際研究集会ならびに国内研究会の開催:平成30年の9月頃を目処に、2日の日程で国際研究集会を開催する。これまでの研究成果を日本語と英語で公表する。さらには本年度の国内研究会を平成31年3月に開催していく。これらの機会を通じて広報活動を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
アンケートの調査の実施およびそのデータ整理が年度末までおこなわれたため、調査を協力してくれた調査員の謝礼計算および清算がまだ終わっていなかったる。現時点では、その計算が確定したために、清算を実施する予定である
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