研究課題/領域番号 |
16K03969
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研究機関 | 流通科学大学 |
研究代表者 |
岸本 徹也 流通科学大学, 商学部, 教授 (00405929)
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研究分担者 |
矢作 敏行 法政大学, イノベーション・マネジメント研究センター, 研究員 (40230289)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 小売サービス / サービス・イノベーション / チェーンストア / TQM / 店頭従業員 / 顧客の経験価値 / オペレーション / 事例研究 |
研究実績の概要 |
本年度の予定では、企業へのインタビュー調査を本格的に開始することになっていた。本年度に実施できたことは、昨年度からの文献レビューの継続とフィールドワークである。論文にまとめられた研究実績は少ないが、フィールドワーク自体は、今後の本研究につながる意味のあるものとなった。 研究成果の1つは、2次データを分析したワーキングペーパーである。これは、産業社会学の研究者と議論を重ねながら作成していったものである。サービス・イノベーションの仕組みを探求するためには、人事制度や組織文化面についても分析を進めていくことが必要であるため、その専門家との議論が有意義なものとなった。纏められた内容は、食品スーパーの戦略に応じて組織の仕組みが異なることで、現場従業員の評価制度が異なり、現場従業員のモチベーションを上げる施策も違ったものとなることを明らかにした。 フィールドワークでは、小売業のレジ業務について調査を進めた。サービス・イノベーション・プロセスの解明を目指しているため、調査協力企業の過去の社内報や資料等を閲覧させてもらいながら、イノベーションに関わったプロジェクトメンバーの方々を中心にインタビュー調査を進めた。プロジェクトリーダーやメンバー、実際に現場で改善活動をしたパートタイマーの方等々にお話を聞くと同時に、社長、副社長からも全社的な観点からお話を伺った。社内資料や関係者へのインタビューを通じて、レジ業務に関するサービス・イノベーション・プロセスをできるだけ多角的に理解しようとした。この成果は、本年度中に纏めることができなかったため、来年度の成果として発表する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究の進捗度がやや遅れている理由は、1企業のフィールドワークに多くの時間をかけているため、まだ複数企業の調査ができていないためである。
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今後の研究の推進方策 |
30年度は最終年度となるため、残るフィールドワークを精力的に行い、昨年度調査済みで研究成果として纏めることができなかったものを発表していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
フィールドワークが遅れているために生じてしまった。次年度は最終年度となるため、当初の使用計画に沿うようにしていきたい。
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