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2021 年度 実績報告書

管理会計システム導入にみる会計ルーティンの移転と制度化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16K03991
研究機関東洋大学

研究代表者

庵谷 治男  東洋大学, 経営学部, 准教授 (20548721)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2022-03-31
キーワード管理会計導入 / 管理会計ルーティン / 管理会計知識 / 知識移転 / 知識創造 / 制度化 / 動態的変化
研究実績の概要

本年度は、最終年度の成果として論文を執筆し、査読制学術誌に投稿した。現時点で1回目の査読が終わり、修正原稿を提出し再読中である。本研究のテーマ「管理会計システム導入にみる会計ルーティンの移転と制度化」について、管理会計知識の移転という切り口からルーティンの移転と制度化について論じた。管理会計システムの導入局面では送り手から受け手に管理会計知識が移転される。そこで、知識移転および知識創造の研究分野から知見を援用し、送り手から受け手に形式知と暗黙知がいかにして移転されるのかを検討した。
形式知とは言語化可能な知識であり、逆に暗黙知とは言語化不能な知識である。知識創造理論では、4つのパターンによって知識変換を示している。具体的には、共同化(暗黙知→暗黙知)、表出化(暗黙知→形式知)、連結化(形式知→形式知)、内面化(形式知→暗黙知)である。送り手から受け手に知識が移転される場合も、この4つの知識変換パターンが生じていると考えることができる。したがって、本研究が対象とする管理会計知識の移転でも同様のプロセスを想定している。
形式知はマニュアルや報告書といった人工物をはじめ、口述で表現される知識である。一方、暗黙知は言語化不能なため、実体験や観察などを通じて習得する知識である。形式知は比較的移転が容易であるが、暗黙知の移転は困難を極める。知識移転の分野では移転の粘着性(stickiness)という概念があり、暗黙知に該当するプラクティスの移転には移転を困難にさせる要因が送り手や受け手の能力をはじめ複数確認されている。
さらに、管理会計システムの移転は移転後の制度化プロセスに目を向ける必要がある。本研究では知識移転、知識創造、制度論等の理論を管理会計研究に援用することで、新たな枠組みの構築を試みている。
本年度は他にも学会報告および共著(近刊)に成果の一部を公表している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] アメーバ経営における管理会計システムの拡張性2022

    • 著者名/発表者名
      庵谷治男
    • 雑誌名

      會計

      巻: 201 ページ: 64-78

  • [学会発表] アメーバ経営における管理会計システムの拡張性2021

    • 著者名/発表者名
      庵谷治男
    • 学会等名
      日本会計研究学会
    • 招待講演

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公開日: 2022-12-28  

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