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2018 年度 実績報告書

IFRSによる財務報告の契約支援機能に関する規範的・実証的研究

研究課題

研究課題/領域番号 16K04008
研究機関日本大学

研究代表者

林 健治  日本大学, 商学部, 教授 (60231528)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード財務制限条項 / 借入コスト / リース契約 / 履行義務アプローチ / 認識中止アプローチ
研究実績の概要

国際会計基準審議会のHoogervorst会長は,2016年3月に,国際会計士連盟が管理・運営するwebsiteにShining the Light on Leasesと題する記事を掲載し,次のように述べた。IFRS16:Leasesの適用によりリース負債がオンバランス化されても,借入コスト,財務制限条項に深刻な影響は生じない。IFRS16は,取引の実態を忠実に描写し,比較可能性を向上させるであろうし,物件をリースするか,購入するかについての企業の判断,投資家の意思決定にも役立つ。
Hoogervorst会長が主張するとおり,IFRS16が財務諸表の利用者である投資家,作成者であるリース契約における借手と貸手に対し,便益をもたらすかについて,借手と貸手の会計処理の対称性の視点から検討した。
原資産にかかるリスクと便益が貸手に留保されていれば,履行義務アプローチを適用し,そうでなければ,認識中止アプローチを適用する。借手と貸手の処理の対称性を保つには,履行義務アプローチを採用し,履行義務を果たすにつれて,収益を認識し,原資産の減価償却を行うべきである。
Demerjian(2011)などにより,財務制限条項の中に貸借対照表項目(レバレッジ,純資産,流動比率など)が含まれる比率が著しく減少したが,損益計算書項目(インタレスト・カバレッジ,純利益/負債など)が含まれる比率は,大きく変動してはおらず,それは,金融資産,のれんなどに公正価値測定の対象範囲が拡大したこと,換言すれば,貸借対照表アプローチの重視に起因することが明らかとなった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2019 2018

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 退職給付債務の認識・測定・開示2019

    • 著者名/発表者名
      林健治
    • 雑誌名

      ディスクロージャー&IR

      巻: 8 ページ: 113-121

  • [雑誌論文] リース契約に関する借手と貸手の会計処理の対称性2018

    • 著者名/発表者名
      林健治
    • 雑誌名

      商学集志

      巻: 88巻2号 ページ: 1-19

    • 査読あり
  • [学会発表] グローバルビジネスの会計課題に関する研究(最終報告)2018

    • 著者名/発表者名
      柴 健次,小形 健介,小澤 義昭,工藤 栄一郎,宗田 健一,高橋 賢, 飛田 務,仲尾次 洋子,林 健治,松本 祥尚
    • 学会等名
      国際会計研究学会

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公開日: 2019-12-27  

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