| 研究課題/領域番号 |
16K04018
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| 研究機関 | 京都産業大学 |
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研究代表者 |
近藤 隆史 京都産業大学, 経営学部, 教授 (60336146)
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| 研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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| キーワード | 管理会計 / マネジメント・コントロール / インラーラクション / 業績評価 / テンション |
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| 研究実績の概要 |
前年度から引き続き，管理会計およびマネジメント・コントロールにおける多様な経営上の目的追求において生じる組織メンバー間のテンションについての考察を進め，特に，分析・調査結果の取りまとめ（論文の投稿など）を行っていく．これまで取り組んできた実証分析のための文献研究，さらに理論的な仮説・モデルの構築の結果を踏まえながら，理論的・体系的に研究成果を論文の形に取りまとめたい。成果としては大きく２つある．一つは，仮想実験を利用した業績評価の研究がある（Understanding the effects of key performance indicators on individual’s learning process: An application of a computational simulation, The 30th Asian-Pacific Conference on International Accounting Issues, Proceedings (2018-11)） ．具体的には，相互に影響する複数のサブタスクが与えられた部下を 強化学習モデルにより実装した。そこに，上司からウェイト付された複数の業績指標（KPIの範囲）が部下の情報探索に関する学習プロセスに及ぼす影響について検証している。結果は，(1)KPIがカバーするサブタスクの範囲により，学習の収束速度が異なる，(2)KPIの範囲により，探索範囲が異なること，(3)タスク相互依存性が異なると，学習の収束速度が異なる。もう一つは，業績評価についての分析的モデルについて，業績指標の特性が，部下の行動に如何なる影響（努力水準の選択）を及ぼすかについてである．これについては，管理会計の国内ジャーナルに投稿予定で作業を進めている．
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2017年10月から2018年9月中旬まで，所属機関での制度であります在外研究にて，イギリス(スコットラン
ド)のエジンバラ大学ビジネススクールにて，在外研究員として滞在していたため，研究の進捗がやや遅れている。助
成金を繰越させていただくことで，論文の投稿など改めて調整したいとかんがえている。
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| 今後の研究の推進方策 |
上記の研究業績の概要でも述べた研究の内容は，マネジメント・コントロールにおけるテンションに関するものであり，個々までの成果に加え，引き続き，文献レビュー，理論モデルの構築，更に経験的データで検証すべき仮説などを適正に導き出せると考えている。また，一部用いているシミュレーション手法は，管理会計，マネジメント・コントロールの分野では国内外でも少ないため，その有用性を示せることは本研究の副産物としても重要である。それらを総合し，理論モデルの精緻化と検証を進めていくことにしている。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
2017年10月から2018年9月中旬まで，所属機関での制度であります在外研究にて，イギリス(スコットランド)のエジンバラ大学ビジネススクールにて，在外研究員として滞在していたため，研究の進捗がやや遅れており，助成金を繰越させていただくことで，論文の投稿など改めて調整の機会を得たいと考えているため。予算の使用については，例えば，これまで得られた知見を取りまとめ，学術論文の作成とジャーナルへの投稿を予定しており，国内ジャーナルのみならず，海外ジャーナル（言語は英語）への投稿を考えているため，英文校正に相当の費用がかかる．また，学会報告（主に国内を検討）や研究協力者へのフィードバックに係る費用や旅費なども生じることが予定されている．
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