研究実績の概要 |
交付申請書に記載した、本研究課題における初年度課題であるマックス・ヴェーバーとエミール・デュルケムの言語観について、テキストデータのコーパス化なども行いながら集中的に研究を進めた。とくに前者ヴェーバーの言語観については、世界最大の社会学会組織である International Sociological Association (ISA) の社会学史部会の中間会議において、以下の通り研究発表(査読付)を行った。
Tada, Mitsuhiro, 2016, “Imagined Linguistic Community: Max Weber and his View of Language,” International Sociological Association, RC08 Interim Conference: Monuments, Relics and Revivals (Warsaw University, Poland, July 06-08 (07)).
本発表により、これまでほとんど正面から論じられてこなかったマックス・ヴェーバーの言語思想を、同じく社会学ではほとんど無視されている社会言語学の諸研究、ならびに国民国家形成過程にあったドイツ帝国の当時の社会背景に触れながら明らかにし、いわゆる理解社会学に対する従来の解釈に一石を投じるに至った。また、本発表にもとづいて英語論文を執筆し、年度末に国際学術雑誌に投稿して、現在は審査結果を待っている段階である。 なお、関連する理論的研究により、日本語による学術論文1本を学会誌にて公刊した(当該学会の招待よる)。
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