リスクをめぐるコミュニケーションの分析過程において、その複雑性と問題の在りかを突き止めた。それぞれのリスク認知、リスクの語り、リスクへの向きあい方を明らかにすることで、「市民」「国民」といった平板な視点では得られないオルタナティブなリスクコミュニケーションのあり方を提示した。リスク社会における新しい選択的行動の課題と意義を論じ、普通の人びと(laypeople)がリスクと向き合いながら生きる意味と、その対処の新たな方策について論じた。 国際学会にて、日本の健康と食をめぐる現状況を特殊事例として論じるのではなく、日本におけるある種の先端的事例がいかに社会学理論の再編を迫るものであるか提言した。
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