ベトナム社会主義共和国の一部の障害児施設において、現地専門職の支援介入の実態を把握・分析した上で、専門職の協働における課題を導き出すことを研究目的とした。3年間に渡る全5回の調査において、ベトナムの障害児施設、その職員、子どもと家族等を対象として施設調査及び聞き取り調査及び支援介入を実施した。その結果、支援にあたる専門職は、現行の制度のもとで限られた資源や条件を活用し、先駆的かつ草の根の支援にあたっており、専門職個人の愛情や力量、個人の努力で支えられている部分が大きな比重を占めていると考えた。加えて専門職協働においては、実際の支援の場における情報及び方法の共有化、職場教育の重要性が示唆された。
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