研究課題/領域番号 |
16K04045
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研究機関 | 国立研究開発法人国立国際医療研究センター |
研究代表者 |
渡邊 香 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, その他部局等, 国立看護大学校 准教授 (70610327)
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研究分担者 |
田中 瞳 東京医科大学, 医学部, 講師 (20406903)
戸津 有美子 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, その他部局等, 国立看護大学校 助教 (20774326)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 思春期 / 性意識 / 高校生 / 性行動 / ソーシャル・キャピタル / 自尊感情 / 性知識 |
研究実績の概要 |
【目的】高校生の認知的ソーシャル・キャピタル(SC)と性意識の関連を明らかにする。【方法】平成28年度に質問紙調査に参加した東京都内の高校3年生1073人に、29年9月に介入を行い、8~10週間後に同じ調査を行った(回収数/率956/89.1%)。分析対象を947名(87.2%)とした。性知識はコンドーム装着に関する質問の正誤、性意識は高校生の性交渉の容認可否、SCは属する地域への愛着有無、周囲の同世代の性経験有無、ローゼンバーグ自尊感情尺度得点(SE得点、平均値で二値化)を調査した。性意識について、性知識、同世代の性経験、SE得点を独立変数としたモデル1、SCを加えたモデル2のロジスティック回帰分析で確認した。所属機関の倫理審査の承認を受けた。 【結果】コンドームの装着タイミングに関する設問正答者は55%だったが、男女ともに学年が上がると増えた。40%未満が高校生の性交渉を容認し、70%以上は周囲の同世代の多くは性交渉経験があり、70%以上が属する地域に愛着があると答えた。モデル1では女子で性知識があること、両性でSE得点が高いことが高校生の性交渉を容認しないことに関連していた。モデル2では、両性で、地域への愛着があることが関連し[OR (95% CI):男子 9.06(5.60-14.65), 女子 26.48(13.77-50.92)]前年より深い関連が示された。 【考察】介入前同様に、介入後も高校生の性意識とSCには有意な関連があった。短時間であっても介入は効果があり、SCの高い者の性意識はさらに慎重なものになったと考えられた。【結論】性意識とSCは有意な関連があった。若者のリプロダクティブ・ヘルスの推進において、SCも重要視する必要がある。 上記結果を踏まえ、報告資料を作成して調査校への結果のフィードバックを行った。研究報告会を開催し、参加者は校長、副校長、教諭だった。
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